DVD『甲野善紀 技と術理2014――内観からの展開』2014年6月5日発売!

一つの動きに、二つの自分がいる。
技のすべてに内観が伴って来た……!!
武術研究者・甲野善紀の
新たな技と術理の世界!!

 
武術研究家・甲野善紀の最新の技と術理を追う人気シリーズ「甲野善紀 技と術理」の最新DVD『甲野善紀 技と術理2014――内観からの展開』が2014年6月5日発売!

前作をさらに上回る迫力でお届けする甲野善紀の技と術理の世界をお楽しみください。

DVDの内容は上記のPVのほか、こちらから目次等をご確認ください。
※サンプル動画を追加しました!(2014年6月18日)
※高橋佳三氏による推薦文を追加しました!(2014年6月24日)
※平尾剛氏による推薦文を追加しました!(2014年7月8日)
※サンプル動画を追加しました。(2014年7月17日)
※北川貴英氏による推薦文を追加しました!(2014年7月31日)

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DVD『甲野善紀 技と術理2014――内観からの展開』


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DVD『甲野善紀 技と術理2014――内観からの展開』内容紹介

前作をはるかに上回る迫力とスピード感でお届けする、武術研究家・甲野善紀の技と術理の世界!!


スポーツ、介護、楽器演奏、教育など多方面に影響を与え続ける武術研究者・甲野善紀。甲野の自宅兼道場である松聲館には今日も一流のアスリートや各界の研究者など、さまざまな人がその技と術理に触れるべく訪れる。

このDVDは2014年2月26日、松聲館で撮影された。多彩なアングルやスロー再生によって、左主導の剣術や内観など、甲野善紀の最新の技と術理を解説する。

テーマソングは「PERMANENT REVOLUTION」(WORLDORDER/須藤元気作詞・作曲)。

内容紹介動画


Part2より「内在化する術理:綴れ脚」


Part2より「内観からの展開:手裏剣」



Part2より「太刀奪り」


Part2より「抜刀術」

甲野善紀による内容紹介

今回のDVDでは初めて身体教育研究所の野口裕之先生が提唱されている「内観」を具体的に武術の技に応用し始めたものを紹介している。

自分自身の客観的身体とは別に、感覚的に把握している「内観的身体」を動かすことで、普通の意識下では出来ないような働きも可能となる。例えば、相手に向かって出した手を、相手が全力で横から払ってくるものに対して、力を入れて払おうとすれば足元から崩れるし、力を入れなければもっと簡単に崩されてしまう。

これは「力を入れてもダメだが、力を抜いてもダメ」という事であり、禅の公案などでよく言われる「やってもダメだし、やらなくてもダメ」という事に相当する。よく訳の分からない事の代表のように言われる「禅問答」などは、実は言葉では説くことが難しい微妙な身体の使い方を説明するのに、まさにそうとしか言いようのない適切な表現であったことが、武術の技を通すことによってハッキリと認識することが出来る。

この事に関連し、私は以前から感じていた武術は演劇と非常に共通しているという事を、最近あらためて実感するようになった。演劇といえば、かつて俳優の佐野史郎氏が、私が武術について解説したものを雑誌で読まれ、「どんな演劇論よりも参考になった」と評価され、それが縁で公開トークを行なった事もあるが、最近は当時よりもさらにこの事を実感するようになってきた。

火事場で老婆が重い金庫を持ち出せるのは「私にこれが持てるだろうか?」などと思わないからである。つまり、先を占わず、余計な事を考えないで、今やるべき事以外に迷いがなくなる状態になるからである。最近、私が気づき展開している「内観」を使った武術の技は、意識的観念を介在させずに行なうという方向性が明確になってきた。これが、ある役に成りきろうとする演技が求める方向性と一致する気がするのである。

今回「夜間飛行」から発売されるDVD『甲野善紀技と術理2014―内観からの展開』は、いま紹介してきたような事を実感していただく上で、少なからず参考になると思う。

甲野善紀

推薦

「分からなさ」が与えてくれる力

北川貴英(システマジャパンインストラクター)


甲野善紀先生とは、点と点を繋いで初めて見えてくる存在だと思う。

今回、夜間飛行から出されたDVD『甲野善紀 技と術理2014 内観からの展開』は中でも貴重な「点」と言えるだろう。また夜間飛行というプラットフォームを得て、よりリアルタイムに近い形で甲野先生の経過を知ることができるようになったことをありがたく思う。

甲野先生の術理がもつ価値は「武道やスポーツといった各分野に役立つ新たな身体操作」という範囲にとても収めきることはできない。

甲野先生の周囲には、内面的な変容を余儀なくされ、その結果自らの道を歩むようになった者が数多くいる。目下ロシア武術システマのインストラクターとして、いくつかの著作を上梓させて頂いた私自身もそうであるし、鍼灸師の若林理砂氏、介護の岡田慎一郎氏、半身動作研究会の中島章夫氏など、直接知る限りでも枚挙の暇がないほどである。

こうした人々が甲野先生から何を受けとったのか。それは実は術理そのものではない。次から次へと術理を生み出し、変化し続けるそのあり方なのである。そのあり方とは、安易な正解に固着することなく、つねに疑い、身体を通して試行錯誤し続ける強さである。この「甲野善紀 技と術理」シリーズは、そうした甲野先生のあり方を感じることができる作品である。

「内観」でしか説明できないステージへ

「技と術理2014」における一番の特徴だと思うのが、「内観」という言葉が前面に出て来たことである。これまでの甲野先生の術理においても「内観」は主要なテーマであったはずだ。

だが甲野先生はあえて内観という言葉を避け、一般化した例えを用いて説明してきたような気がする。その姿勢に対して私は、内観という個人的な世界に留まらない、普遍的な原則を見いだそうとする試みなのだと解釈していた。

だが本DVDを観た後は考えが変わった。実は甲野先生の特技とも言える鮮やかな例え話は全て、内観的身体と現実との乖離を補うための作業だったのではないだろうか。そしていよいよその乖離の幅が狭まり、「一致してきた」と言えるレベルになって来たからこそ、「内観」という言葉でしか説明できない動きに至ったのではないだろうか。

こうしたことをあれこれ考えたり自分の身体で試したりすることが、甲野先生の進展を追う醍醐味であると同時に、自らの成長の糧となる。だからこのDVDを観てもし「なにがなんだか分からない」と思ったとしても、気に病む必要はない。それは甲野先生が身を置く世界の一端に触れた証左だと私は思う。

そこでは人間と人間の身体という圧倒的に不可思議な存在に直面し、ほんの少しでも分かろうともがくことで力を得ることができる。そんな「分からない」点と「分からない」点を繋いでベクトルにしていくことで、甲野先生が向き合っている世界が徐々に姿を現すのである。

世に溢れる正しさの押しつけは私たちから力を奪う。その一方で、甲野先生は「分からない」を提供し続けることによって、今を生きる私たちに大きな力を与えてくれているのだ。


美しいものはかくも心を伝うものなのか

平尾剛(元ラグビー日本代表・神戸親和女子大学講師)

「頭でわかる」だけでは足りない

初めて甲野善紀先生にお会いしたのは2005年。大阪で行われた稽古会に飛び入りで参加したときである。着物姿の甲野先生は著書で読んだ印象そのままで、道場の端に座していた僕は横目で先生を気にしながらやや緊張の面持ちで稽古会が始まるのを待っていた。

『古武術の新・人間学』を読んで僕は甲野先生を知った。そして興味を抱いた。「タメ」を無くす動きの研究、人間は頭の中に物語をつくって動いている、身体の中のオートとマニュアル、不安定の使いこなしなどについて書かれてあり、読書中はこれまで漠然と考えていたあれこれが氷解し、なるほどと膝を打つこと頻りであった。読み終えた瞬間に僕の世界は変わっていた。

私たちにもっとも身近にありながらその実態を掴むことがきわめて困難な身体と、真摯に向き合う先生の語り口がとても新鮮に感じたのを今でもはっきりと憶えている。

だが、当時の僕はラグビー選手であった(今も心根はそうだが)。グラウンド上でのパフォーマンスがすべてのスポーツ選手は、頭で考えるよりも身体で憶えることに慣れている。どれだけ考え方に納得したとしてもいざ身体を使って実践できなければ意味がないという世界でずっと生きているのだから、それはある意味で当然のことだ。

すなわち「頭でわかる」だけでは不十分で、「身体でできる」にまで至って初めて身についたことになる。

柔道選手をいなしたり、ものすごいスピードで真剣を振り回したり、「ホンマにそんなことできんのかいな」というのがこのときの本音で、だけど頁をめくる手が止まらず、読めば読むほどその世界に引きずり込まれてゆく。活字だけでは腑に落ちないながらも、貫徹した思考のもとに導き出される真摯な言葉にどうしても惹かれる。悩んだ末、これはもう実際にお会いしてこの目で確かめるしかないと決意したのである。

身体を変える「ソワソワ」の感覚

そうして参加したのが冒頭に述べた稽古会である。期待通りというか、期待以上というか、この稽古会では前代未聞の動きを体験することになった。

先生は左右へのステップが得意な僕をいとも簡単に翻弄した。また、ぶつかられて見事なまでに宙に浮かされたりもした。先生の身体は柔らかで、技を受けた感じが奇妙で、弾くのではなくまとわりついてくるような感じがとても不思議だった。「狐につままれたような」印象を引きずったまま、その日は帰路に就いたのである(今から思えばまさにこのとき僕は身体運用に関する「パンドラの箱」を開けてしまったのだろう)。

スポーツ科学ではとかく筋肉を重視する。動力源としての筋肉を鍛え上げればパフォーマンスは自然と高まる。ここまでシンプルではないにしても、パフォーマンスを向上させるためには、まずは筋力ありきであるという考え方が主流にある。

しかし甲野先生はこれをきっぱりと退ける。「捻らない、踏ん張らない」という身体の使い方は筋力に頼った動きをそのパフォーマンスにおいて軽々と凌駕する。このDVDには、そのしなやかな甲野先生の動きが余すところなく詰まっている。繰り広げられる様々な術をみれば思わず笑みがこぼれるほど胸が躍るに違いない。

今回の映像の中で特筆すべきは「内観」についての語りである。「内観」とは、本来、「自分の内側を見つめて変える一種の精神集中」を意味するが、甲野先生にとってはややニュアンスが異なる。「身体感覚の中のひとつの世界」を意味しているというのだ。精神ではなく身体感覚の中で繰り広げるものとして「内観」がある。そう訥々と語る姿に、僕は心身二元論の超越を感じざるを得なかった。

そう簡単に理解できないのだけれどもなんだかソワソワする。先生の言葉や動きはいつも僕にこのような感懐を抱かせる。今回もそうだ。この「ソワソワ」こそ、身体そのものが変化し始めるきっかけとなるもので、これまでに感じた数々の「ソワソワ」が今の僕の身体をかたち作っているといっても過言ではない。

中には武術にあまり興味がないという人もいるだろう。そんな人は芸術に触れるつもりで見ればいい。美しい絵をみるように、美しい音楽を聴くように、自由自在に動く甲野先生の身体を見るだけで、その胸中には何かが芽生えるはずだからだ。美しいものはかくも心を伝うものなのかと驚かずにはいられないだろう。

そして映像を観ただけではわからず「ほんまかいな」という疑問を感じたかつての僕のような方は、一度、稽古会に足を運んでみたらいい。胸中に芽生えたそのなにかが甲野先生の直の身体に触れることで大爆発を起こし、これまで思ってもみなかった世界に引きずり込まれること、間違いなしである。




未知の世界を開く過程がここに収められている

高橋佳三(びわこ成蹊スポーツ大学)


松聲館で甲野先生の講習を受けていたときのことを思い出す映像だった。久しぶりに、松聲館で稽古させていただきたいと思った。

前作『甲野善紀 技と術理2013』(以下、2013年版)は、そこで紹介される技も、その解説も実に具体的でわかりやすいものだった。しかし、今作『甲野善紀 技と術理2014 内観からの展開』(以下、2014年版)は、その印象がガラリと変わった。

「内観」という、目に見ることもできず、触れることもできないテーマについての解説が多く、技についても、見た目にはわかりづらいものが増えた。確かに映像を観ていると「払えない手」や「切込入身」において、主となる腕とは逆側の腕でいろいろなことをされていることはわかる。これを真似すれば、ある程度は技が通るかもしれない。しかしそれは甲野先生が身体の中で感じている内観とは似ても似つかぬ、ただの「動きによる力」に過ぎないだろう。

問題はその内観が「ありありとした実感を伴ったもの」であるか、甲野先生の言葉を借りれば「演じきっているかどうか」だ。これは相当に難易度の高いものを突きつけていると思う。

2014年版のもう一つの印象は、「甲野先生が未知の世界を開こうとしている、その過程をとらえている」ということである。

以前から甲野先生は、技をかけている最中にどこを見ているのかわからない、半眼になることがあった。動きの最中に、ご自身の身体の内側の世界を見ているのか、あるいは他の何かを見ようとしているのか、はたまた、あえて見ないようにしているのか・・・・・・それはわからない。ただ、甲野先生が半眼になるときというのは「何か新しいことをしようとしているとき」「更に良くするにはどうすればよいかを考えているとき」だということはわかる。

もしかすると、ここが2014年版と、2013年版との大きな違いかもしれない。2013年版よりも半眼になるシーンの多い2014年版は、撮影の現場でなにか新しいことを思いつき、その場でいろいろと変化していったことを示しているのではないだろうか。

説明は少し(かなり?)わかりづらいかもしれない。しかしその分、見た人には考える余地がある。何度見返してもその度にいろいろなことを感じることができ、様々な気づきも生まれる。何度見ても飽きない非常に内容の濃いDVDである。

Part3で甲野先生は「(新しい技の気付きは)確実に“向こう側”からやってくる」とおっしゃっている。

しかし、その「向こう側からやってきたもの」を受け入れ、発展させるには、まず受け入れるときの「素直さ」「こだわりのなさ」が要求されるだろう。

甲野先生はどんな相手からの気づきでも大切にし、それを発展させる。そしてその元になった方を尊重する。そうすると周りの稽古人達は「私もぜひなにか関わりたい」という気持ちになり、稽古に励み、新しい情報を持ち寄る。それが積もり積もって相乗効果を生み、よりよいものが生まれる。甲野先生の周りではそういうことが起きているのだと思う。

2013年版で「両手をそろえて刀を持った」と語っていた人が、2014年版では「両手を離して持つようになった」と述べていることに「おいおい!」と感じた人もいるかもしれない(笑)。でも、そこがいかにも甲野先生らしいと私は思う。

これからも我々稽古人を「おいおい!」という気持ちにさせながら、いやむしろそれを楽しみながら、甲野先生は進化していくのだろう。これからもずっとそばでその進化を見続けて行きたいと思う。もちろん自分も進化できるように精進しながら。

甲野善紀プロフィール

こうの・よしのり
1949年東京生まれ。武術研究家。武術を通じて「人間にとっての自然」を探求しようと、78年に松聲館道場を起こし、技と術理を研究。99年頃からは武術に限らず、さまざまなスポーツへの応用に成果を得る。介護や楽器演奏、教育などの分野からの関心も高い。著書『剣の精神誌』『武道から武術へ』、共著『身体から革命を起こす』など多数。

スタッフクレジット/商品データ

【実技・解説】
甲野善紀


【受け】
五十嵐剛
金山孝之
井上欣也


【撮影】
安部俊太郎


【アートディレクター】
金澤浩二


【編集・構成】
鳥居直介


【企画】
井之上達矢


商品情報
DVD『甲野善紀技と術理2014――内観からの展開』


DVD(69分) 16:9 リージョンフリー
ISBN:978-4-906790-10-4
C0875 E4500
JAN:4571399320889
定価:4500円+税

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